突然のご挨拶になりますが、今月3月末日をもって一般社団法人日本食べる通信リーグを退職し、新会社「いまここランド合同会社」を設立します。理由詳細は下に書きますが「新しいチャレンジをするため」です。
思えば、2015年4月にKADOKAWAを退職、20年続けた編集者を辞め日本食べる通信リーグに加わってから5年。その間に日本全国を再訪し、それぞれの地域を愛する皆さんや数多くの農家さん漁師さんに出会いました。その数、2000人以上。特に生産者の皆さんとの出会いは衝撃で、哲学者のような農家の言葉、生死の狭間にいる漁師の生き様にやられました。生産者と出会ったことでぼくの考えや生き方も大きく変わりました。生産者さんだけでなく、多くの方からたくさんの学びやきっかけをいただきました。
海外展開や講演で台湾・韓国・中国・アメリカを訪れ、そこで多くの仲間もできました。活動に共感いただき協働する企業団体も増え、またこれから面白くなるぞというなか、今回退職を決めるに至ったいちばんの理由は、自分の「夢」を実現したいためです。
ぼくにはいくつかの夢があります。いつか自分の「くに」をつくりたい。その活動や場を通じて世の人々の価値観を変えたい。それによって地域や社会を良くしたい。自分や大好きな人たちを豊かにしたい。
そのためにも、自分自身がいまここを大切に生きたいし、これからの人生をもっともっと主体的に生きたい。と考え続けた末に、新しいチャレンジを始めるには今しかない、と思い至りました。
これは5年前の自分には思い描けなかった姿で、全国各地にいる皆さんをはじめ、国は違えど地域を生き抜く素敵な仲間たちと深く交われたからこそ、至れたいまここと思います。
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そんなぼくの今後ですが、具体的には、
◉「いまここファーム」を事業化し、農業の実践を目指します。
◉農家漁師の価値を高め、その所得向上に貢献する会社を立ち上げます。
生産者と共に課題を明らかにし、解決策を見出し、解決のお手伝いをします。具体的にはデザインや文章の力で、生産者のブランディングや営業ツール開発、商品開発などを行います。
また、卒業はしますが、「食べる通信」は今の社会になくてはならないサービスだと思っていますので、4月以降も企業団体との連携・企画制作などにおいて、私にお手伝いできることがあればお手伝いをする用意をしています。
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この5年間により自分の使命となった「生産者と生活者がつながる豊かな社会を目指す」ことは、今後も一切変わりません。生産者と生活者が一緒にいるときの、あの笑顔を知ってしまったから。そして自分が一生懸命つくった野菜を「おいしい!」と食べてもらったときの嬉しさを知ってしまったから。もう戻れないし、もっともっと多くの人に、この豊かさを知ってほしいです。
仕事で「食べる通信の江守」と出会っていただいた皆さん、まずはここまでありがとうございました。仕事は「何をするか」より「誰とするか」。一度しかない人生の中で、皆さんとご一緒できたことに心から感謝いたします。現在仕事でかかわりのある皆様には、退職までに改めて個別のご連絡をさせていただきます。
知人友人仲間な皆さん、4月からより大変な道に足を踏み込むことは覚悟の上です。それでもやりたいやるしかないと思ってのチャレンジとご報告になりますので、ぜひ応援のほどよろしくお願いいたします!
令和2年3月5日
江守敦史